第3章 水防活動(第9条―第24条)/水防法
(昭和二十四年六月四日法律第193号)
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最終改正:平成一三年六月一三日法律第46号
第3章 水防活動
(河川等の巡視)
第9条
水防管理者、水防団長又は消防機関の長は、随時区域内の河川、海岸堤防等を巡視し、水防上危険であると認められる箇所があるときは、直ちに当該河川、海岸堤防等の管理者に連絡して必要な措置を求めなければならない。
(国の機関が行う洪水予報)
第10条
気象庁長官は、気象等の状況により洪水又は高潮のおそれがあると認められるときは、その状況を国土交通大臣及び関係都道府県知事に通知するとともに、必要に応じ放送機関、新聞社、通信社その他の報道機関(以下「報道機関」という。)の協力を求めて、これを一般に周知させなければならない。
2
国土交通大臣は、二以上の都府県の区域にわたる河川その他の流域面積が大きい河川で洪水により国民経済上重大な損害を生ずるおそれがあるものとして指定した河川について、洪水のおそれがあると認められるときは、気象庁長官と共同して、その状況を水位又は流量を示して関係都道府県知事に通知するとともに、必要に応じ報道機関の協力を求めて、これを一般に周知させなければならない。
3
都道府県知事は、前2項の規定による通知を受けた場合においては、直ちに都道府県の水防計画で定める水防管理者及び量水標管理者(量水標等の管理者をいう。次条及び第10条の3において同じ。)に、その受けた通知に係る事項を通知しなければならない。
(都道府県知事が行う洪水予報)
第10条の2
都道府県知事は、前条第2項の規定により国土交通大臣が指定した河川以外の流域面積が大きい河川で洪水により相当な損害を生ずるおそれがあるものとして指定した河川について、洪水のおそれがあると認められるときは、気象庁長官と共同して、その状況を水位又は流量を示して直ちに都道府県の水防計画で定める水防管理者及び量水標管理者に通知するとともに、必要に応じ報道機関の協力を求めて、これを一般に周知させなければならない。
2
都道府県知事は、前項の規定による指定をしようとするときは、気象庁長官に協議するものとする。
(水位の通報)
第10条の3
都道府県の水防計画で定める水防管理者又は量水標管理者は、洪水若しくは高潮のおそれがあることを自ら知り、又は第10条第3項若しくは前条第1項の規定による通知を受けた場合において、量水標等の示す水位が都道府県知事の定める通報水位を超えるときは、その水位の状況を、都道府県の水防計画で定めるところにより、関係者に通報しなければならない。
(浸水想定区域)
第10条の4
国土交通大臣又は都道府県知事は、第10条第2項又は第10条の2第1項の規定により指定した河川について、洪水時の円滑かつ迅速な避難を確保し、水災による被害の軽減を図るため、国土交通省令で定めるところにより、当該河川の洪水防御に関する計画の基本となる降雨により当該河川がはん濫した場合に浸水が想定される区域を浸水想定区域として指定するものとする。
2
前項の規定による指定は、指定の区域及び浸水した場合に想定される水深を明らかにしてするものとする。
3
国土交通大臣又は都道府県知事は、第1項の規定による指定をしたときは、国土交通省令で定めるところにより、指定の区域及び浸水した場合に想定される水深を公表するとともに、関係市町村の長に通知しなければならない。
4
前2項の規定は、第1項の規定による指定の変更について準用する。
(浸水想定区域における円滑かつ迅速な避難を確保するための措置)
第10条の5
市町村防災会議(災害対策基本法第16条第1項に規定する市町村防災会議をいい、これを設置しない市町村にあつては、当該市町村の長とする。次項において同じ。)は、前条第1項の規定により浸水想定区域の指定があつたときは、市町村地域防災計画(同法第42条第1項に規定する市町村地域防災計画をいう。第3項において同じ。)において、少なくとも当該浸水想定区域ごとに、洪水予報(第10条第1項若しくは第2項又は第10条の2第1項の規定により気象庁長官、国土交通大臣及び気象庁長官又は都道府県知事及び気象庁長官が行う予報をいう。次項及び第3項において同じ。)の伝達方法、避難場所その他洪水時の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために必要な事項について定めるものとする。
2
市町村防災会議は、浸水想定区域内に地下街その他不特定かつ多数の者が利用する地下に設けられた施設がある場合には、当該施設の利用者の洪水時の円滑かつ迅速な避難の確保が図られるよう前項の洪水予報の伝達方法を定めるものとする。
3
浸水想定区域をその区域に含む市町村の長は、市町村地域防災計画において定められた洪水予報の伝達方法、避難場所その他洪水時の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために必要な事項について住民に周知させるように努めるものとする。
4
前3項の規定は、災害対策基本法第17条第1項の規定により水災による被害の軽減を図るため市町村防災会議の協議会が設置されている場合について準用する。この場合において、第1項中「市町村防災会議(災害対策基本法第16条第1項に規定する市町村防災会議をいい、これを設置しない市町村にあつては、当該市町村の長とする。」とあるのは「市町村防災会議の協議会(災害対策基本法第17条第1項に規定する市町村防災会議の協議会をいう。」と、「市町村地域防災計画(同法第42条第1項に規定する市町村地域防災計画をいう。」とあるのは「市町村相互間地域防災計画(同法第44条第1項に規定する市町村相互間地域防災計画をいう。」と、第2項中「市町村防災会議」とあるのは「市町村防災会議の協議会」と、前項中「市町村地域防災計画」とあるのは「市町村相互間地域防災計画」と読み替えるものとする。
(水防警報)
第10条の6
国土交通大臣は、洪水又は高潮により国民経済上重大な損害を生ずるおそれがあると認めて指定した河川、湖沼又は海岸について、都道府県知事は、国土交通大臣が指定した河川、湖沼又は海岸以外の河川、湖沼又は海岸で洪水又は高潮により相当な損害を生ずるおそれがあると認めて指定したものについて、水防警報をしなければならない。
2
国土交通大臣は、前項の規定により水防警報をしたときは、直ちにその警報事項を関係都道府県知事に通知しなければならない。
3
都道府県知事は、第1項の規定により水防警報をしたとき、又は前項の規定により通知を受けたときは、都道府県の水防計画で定めるところにより、直ちにその警報事項又はその受けた通知に係る事項を関係水防管理者その他水防に関係のある機関に通知しなければならない。
4
国土交通大臣又は都道府県知事は、第1項の規定により河川、湖沼又は海岸を指定したときは、その旨を公示しなければならない。
(水防団及び消防機関の出動)
第10条の7
水防管理者は、水防警報が発せられたとき、水位が都道府県知事の定める警戒水位に達したときその他水防上必要があると認めるときは、都道府県の水防計画で定めるところにより、水防団及び消防機関を出動させ、又は出動の準備をさせなければならない。
(優先通行)
第11条
都道府県知事の定める標識を有する車馬が水防のため出動するときは、車馬及び歩行者は、これに道を譲らなければならない。
(緊急通行)
第12条
水防団長、水防団員及び消防機関に属する者は、水防上緊急の必要がある場所におもむくときは、一般交通の用に供しない通路又は公共の用に供しない空地及び水面を通行することができる。
(水防信号)
第13条
都道府県知事は、水防に用いる信号を定めなければならない。
2
何人も、みだりに前項の水防信号又はこれに類似する信号を使用してはならない。
(警戒区域)
第14条
水防上緊急の必要がある場所においては、水防団長、水防団員又は消防機関に属する者は、警戒区域を設定し、水防関係者以外の者に対して、その区域への立入を禁止し、若しくは制限し、又はその区域からの退去を命ずることができる。
2
前項の場合においては、水防団長、水防団員若しくは消防機関に属する者がいないとき、又はこれらの者の要求があつたときは、警察官は、同項に規定する者の職権を行うことができる。
(警察官の援助の要求)
第15条
水防管理者は、水防のため必要があると認めるときは、警察署長に対して、警察官の出動を求めることができる。
(応援)
第16条
水防のため緊急の必要があるときは、水防管理者は、他の水防管理者又は市町村長若しくは消防長に対して応援を求めることができる。応援を求められた者は、できる限りその求に応じなければならない。
2
応援のため派遣された者は、水防については応援を求めた水防管理者の所轄の下に行動するものとする。
3
第1項の規定による応援のために要する費用は、当該応援を求めた水防管理団体が負担するものとする。
4
前項の規定により負担する費用の額及び負担の方法は、当該応援を求めた水防管理団体と当該応援を求められた水防管理団体又は市町村とが協議して定める。
(居住者等の水防義務)
第17条
水防管理者、水防団長又は消防機関の長は、水防のためやむを得ない必要があるときは、当該水防管理団体の区域内に居住する者、又は水防の現場にある者をして水防に従事させることができる。
(決壊の通報)
第18条
水防に際し、堤防その他の施設が決壊したときは、水防管理者、水防団長又は消防機関の長は、直ちにこれを関係者に通報しなければならない。
(決壊後の処置)
第19条
堤防その他の施設が決壊したときにおいても、水防管理者、水防団長及び消防機関の長は、できる限りはん濫による被害が拡大しないように努めなければならない。
(水防通信)
第20条
何人も、水防上緊急を要する通信が最も迅速に行われるように協力しなければならない。
2
国土交通大臣、都道府県知事、水防管理者、水防団長、消防機関の長又はこれらの者の命を受けた者は、水防上緊急を要する通信のために、電気通信事業法(昭和五十九年法律第86号)第2条第5号に規定する電気通信事業者がその事業の用に供する電気通信設備を優先的に利用し、又は警察通信施設、気象官署通信施設、鉄道通信施設、電気事業通信施設その他の専用通信施設を使用することができる。
(公用負担)
第21条
水防のため緊急の必要があるときは、水防管理者、水防団長又は消防機関の長は、水防の現場において、必要な土地を一時使用し、土石、竹木その他の資材を使用し、若しくは収用し、車馬その他の運搬具若しくは器具を使用し、又は工作物その他の障害物を処分することができる。
2
水防管理団体は、前項の規定により損失を受けた者に対し、時価によりその損失を補償しなければならない。
(立退の指示)
第22条
洪水又は高潮のはん濫により著しい危険が切迫していると認められるときは、都道府県知事、その命を受けた都道府県の職員又は水防管理者は、必要と認める区域の居住者に対し、避難のため立ち退くべきことを指示することができる。水防管理者が指示をする場合においては、当該区域を管轄する警察署長にその旨を通知しなければならない。
(知事の指示)
第23条
水防上緊急を要するときは、都道府県知事は、水防管理者、水防団長又は消防機関の長に対して指示をすることができる。
(重要河川における国土交通大臣の指示)
第24条
二以上の都府県に関係がある河川で、公共の安全を保持するため特に重要なものの水防上緊急を要するときは、国土交通大臣は、都道府県知事、水防管理者、水防団長又は消防機関の長に対して指示をすることができる。
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