第1章 総則(第1条―第6条)/地すべり等防止法
(昭和三十三年三月三十一日法律第30号)
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最終改正:平成一四年二月八日法律第1号
第1章 総則
(目的)
第1条
この法律は、地すべり及びぼた山の崩壊による被害を除却し、又は軽減するため、地すべり及びぼた山の崩壊を防止し、もつて国土の保全と民生の安定に資することを目的とする。
(定義)
第2条
この法律において「地すべり」とは、土地の一部が地下水等に起因してすべる現象又はこれに伴つて移動する現象をいう。
2
この法律において「ぼた山」とは、石炭又は亜炭に係る捨石が集積されてできた山であつて、この法律の施行の際現に存するものをいい、鉱山保安法(昭和二十四年法律第70号)第4条又は第26条の規定により鉱業権者又は鉱業権者とみなされる者が必要な措置を講ずべきものを除くものとする。
3
この法律において「地すべり防止施設」とは、次条の規定により指定される地すべり防止区域内にある排水施設、擁壁、ダムその他の地すべりを防止するための施設をいう。
4
この法律において「地すべり防止工事」とは、地すべり防止施設の新設、改良その他次条の規定により指定される地すべり防止区域内における地すべりを防止するための工事をいう。
(地すべり防止区域の指定)
第3条
主務大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係都道府県知事の意見をきいて、地すべり区域(地すべりしている区域又は地すべりするおそれのきわめて大きい区域をいう。以下同じ。)及びこれに隣接する地域のうち地すべり区域の地すべりを助長し、若しくは誘発し、又は助長し、若しくは誘発するおそれのきわめて大きいもの(以下これらを「地すべり地域」と総称する。)であつて、公共の利害に密接な関連を有するものを地すべり防止区域として指定することができる。
2
前項の指定は、この法律の目的を達成するため必要な最小限度のものでなければならない。
3
主務大臣は、第1項の指定をするときは、主務省令で定めるところにより、当該地すべり防止区域を告示するとともに、その旨を関係都道府県知事に通知しなければならない。これを廃止するときも、同様とする。
4
地すべり防止区域の指定又は廃止は、前項の告示によつてその効力を生ずる。
(ぼた山崩壊防止区域の指定)
第4条
主務大臣は、この法律の目的を達成するため必要があると認めるときは、関係都道府県知事の意見をきいて、ぼた山の存する区域であつて、公共の利害に密接な関連を有するものをぼた山崩壊防止区域として指定することができる。
2
前条第2項から第4項までの規定は、前項の指定について準用する。この場合において、同条第3項中「当該地すべり防止区域」とあるのは「当該ぼた山崩壊防止区域」と、同条第4項中「地すべり防止区域」とあるのは「ぼた山崩壊防止区域」と読み替えるものとする。
(調査)
第5条
第3条第1項の指定は、必要に応じ、当該地すべり地域に関し、地形、地質、降水、地表水若しくは地下水又は土地の滑動状況に関する現地調査をして行うものとする。
(調査のための立入)
第6条
主務大臣又はその命を受けた職員若しくはその委任を受けた者は、前条の調査のためやむを得ない必要があるときは、他人の占有する土地に立ち入り、又は特別の用途のない他人の土地を材料置場若しくは作業場として一時使用することができる。
2
前項の規定により他人の占有する土地に立ち入ろうとするときは、あらかじめ当該土地の占有者にその旨を通知しなければならない。ただし、あらかじめ通知することが困難であるときは、この限りでない。
3
第1項の規定により宅地又はかき、さく等で囲まれた土地に立ち入ろうとするときは、立入の際あらかじめその旨を当該土地の占有者に告げなければならない。
4
日出前及び日没後においては、占有者の承認があつた場合を除き、前項に規定する土地に立ち入つてはならない。
5
第1項の規定により土地に立ち入ろうとする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係人の請求があつたときは、これを提示しなければならない。
6
第1項の規定により特別の用途のない他人の土地を材料置場又は作業場として一時使用しようとするときは、あらかじめ、当該土地の占有者及び所有者に通知して、その者の意見をきかなければならない。
7
土地の占有者又は所有者は、正当な理由がない限り、第1項の規定による立入又は一時使用を拒み、又は妨げてはならない。
8
国は、第1項の規定による立入又は一時使用により損失を受けた者に対し、通常生ずべき損失を補償しなければならない。
9
前項の規定による損失の補償については、国と損失を受けた者とが協議しなければならない。
10
前項の規定による協議が成立しない場合においては、国は、自己の見積つた金額を損失を受けた者に支払わなければならない。この場合において、当該金額について不服がある者は、政令で定めるところにより、補償金の支払を受けた日から三十日以内に収用委員会に土地収用法(昭和二十六年法律第219号)第94条の規定による裁決を申請することができる。
11
第5項の規定による証明書の様式その他証明書に関し必要な事項は、主務省令で定める。
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